女性プログラマーの数が男性と比べ圧倒的に少ない理由の1つは、残業時間が多いことです。その結果、結婚後に子育てや家事との両立が困難である職種の1つとなっています。
なぜ残業が多いかというと「スケジュール管理」が難しいからです。はじめに作業スケジュールを組んでいても、予期せぬトラブルやバグの発生、クライアントによる仕様変更や追加注文等によりなかなか当初のスケジュール通りに進まず遅れがちとなってしまいます。しかし、納期は厳守しないと次の発注が来なくなることが多々あるため、無理してでも納期を守らなければならず、結果として納期直前は徹夜での作業となることも珍しくありません。
またプログラマー自身の能力が未熟なためにスケジュール通りに作業が進まないこともあれば、客観的に、どう考えても普通のスキルのプログラマーが作業をしても納期までに終わらすのが困難である無茶なスケジュールを要求されることもあります。この問題の1番の問題点は、日本のIT企業の多くは派遣事業で成り立っているという構造だということです。特に中小企業ほどこの傾向がみられます。大手IT企業がクライアントと受注した案件の多くはスケジュール的に厳しいことが多く、それらを下請けの派遣事業が引き受けるのですが当然、その負担が全てのしかかってきます。
さらに、当初のスケジュールより納期期間が短縮されることもあります。また最近では、インドやベトナムなどの人件費の安い国の雇用者を雇う傾向があり、その結果、人件費が高い日本人はサービス残業をしないと仕事を勝ちとれないという構造も女性が進出しにくい労働環境の一因となっています。
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